阪神高速先進技術研究所は、1978年に設立されて以来40年以上にわたり、阪神高速道路を中心とする都市高速道路などの建設、管理に関する調査研究を行ってきた阪神高速道路技術センターの名称を変更して、2020年7月に再出発いたしました。
技術センターはその時々の要請にこたえ、長年にわたり培った豊富な経験を活かし、関西を中心とした学識経験者や専門技術者の技術力を結集して課題解決を図り、シンクタンクとしての役割を果たしてきました。そして、当研究所もその流れを引き継ぎさらに進化させつつあります。
具体的には、道路構造物の老朽化に関して、単にその修繕対策にとどまらず、構造物の耐久性や健全度評価、アセットマネジメント、さらには大規模更新事業の分野にまで研究領域を拡大し、道路構造物の長寿命化課題に総合的見地から取り組んできました。
また、関西の悲願であった大阪湾岸道路西伸部や淀川左岸線延伸部の建設も始まり、長大橋、長大トンネルなどを含む新たな都市高速道路に必要な最先端の技術開発、高度な技術的検討、解析なども手掛けてきています。
一方で、昨今の情報通信技術の発展は目覚ましく、国においても、科学技術イノベーションの中核として、Society5.0を提唱しています。これはサイバー空間とフィジカル(物理)空間を高度に融合させることであり、Well-beingを実現できる社会を未来像としています。
阪神高速グループにおいても、今後予想される人的資源確保の困難さや交通量の減少に伴う管理コストの削減、働き方改革の推進といった課題に対処するためには、このような高度な先進的な技術の活用が不可欠であり、自ら研究体制を構築して将来に備える必要が生じています。
このような環境を踏まえ、中長期的な研究テーマや新たな情報通信技術の活用など先進技術の研究開発にもチャレンジし、関西を中心とする都市高速道路事業、地域の道路事業、さらに、その先にあるサステナブルなモビリティサービスへ一層貢献したいと思っています。役職員一同、「創造的先進技術への挑戦」という、変わらぬ経営理念を掲げ、大いなる希望をもってさらなる努力をしていく所存でございます。今後とも何卒倍旧のご支援ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
創造的先進技術に挑戦し、
阪神高速道路を含む関西を中心とした
道路ネットワークの発展、良好な維持に貢献します。